「菌ちゃん農法って聞いたことあるけど、土づくりって具体的にどうやるの?」
ぼくも最初はそこが一番わからなかったです。YouTubeやブログを調べても、なんとなくの説明は多いけど**「自分でレイズドベッドを使ってやる場合の具体的な手順」**がわかりやすくまとまっているものが少なくて困りました。
この記事では、ぼくが愛媛の自宅で実際にやっている菌ちゃん農法×レイズドベッドの土づくり手順を、ゼロから完全に解説します。
そもそも菌ちゃん農法とは?【3分で理解できる仕組み】
菌ちゃん農法とは、長崎の農家・吉田俊道さんが広めた農法で、一言でいうと「土の中に糸状菌をたっぷり育てて、野菜に栄養を届ける方法」です。
糸状菌って何?
糸状菌とは、土の中にいる白い糸のような菌(キノコやカビと同じ仲間)のことです。
この糸状菌が持つ力が圧倒的で:
- 空気中の窒素を固定して野菜に届ける
- 有機物(木・落ち葉)を分解して土を肥沃にする
- 菌糸のネットワークが根まで養分と水を直接運ぶ
- 病原菌・害虫を抑制する効果がある
つまり、糸状菌さえ育てれば、肥料も農薬も必要なくなるというわけです。
なぜレイズドベッドと相性がいいの?
糸状菌は湿気が多すぎず・乾きすぎない・耕さない環境を好みます。レイズドベッドは:
- 水はけが良く過湿になりにくい
- 一度作ったら耕さなくていい(菌糸ネットワークを壊さない)
- 木材をたっぷり入れられる(糸状菌のエサを大量に確保)
この3点が糸状菌にとって理想的な環境を作ります。
土づくりの前に準備するもの
| 資材 | 説明 | 入手先 |
|---|---|---|
| 朽ち木・間伐材 | 糸状菌のメインのエサ。すでに白い菌がついていれば最高 | 庭・山・ホームセンター |
| 木の枝(細め) | 剪定した枝でOK。太さ1〜5cm程度 | 庭の剪定枝 |
| 落ち葉 | 分解が早いので入れすぎ注意(後述) | 庭・近所の公園 |
| 雑草 | 根ごと入れてOK | 庭・畑 |
| 米ぬか | 糸状菌の活性化を促す | コイン精米機・JAなど(無料〜格安) |
| 土 | 普通の畑土・培養土でOK | 庭の土 or ホームセンター |
| あぜ楽ガード(波板) | 枠作りに使用。40cmタイプ推奨 | コメリ等ホームセンター |
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レイズドベッドの土づくり手順【5ステップ】
STEP 1:枠を作る
あぜ楽ガード(40cm幅)を3枚連結して丸くします。
ポイント:
- 3枚連結が最もバランスが良い(強度・スペース・コストのバランス◎)
- 4枚以上だと1年後に土の重みで外側にゆがんでくる
- 4枚使う場合は内側に杭を打って補強すること
STEP 2:最下層に「太い木材」を敷き詰める(最重要!)
枠の底に、太めの朽ち木・間伐材・木の枝を敷き詰めます。
これが菌ちゃん農法の核心部分です。
なぜ太い木が必要なの?
太い木は分解に時間がかかります。つまり長期間にわたって糸状菌のエサとなり続けるのです。細い枝や落ち葉はすぐに分解されてなくなってしまいます。
⚠️ 重要な注意点:根菜を育てる場合
大根・にんじん・ごぼうなどの根菜を育てる予定があるレイズドベッドは、地表から20〜30cmの部分に太い木を入れないこと。 根が木を避けて二又・三又に分かれてしまいます(ぼくも失敗しました笑)。
STEP 3:「土→有機物→土」を交互に重ねる
木材の上に、次の順番で層を作っていきます:
【上(地表)】
土(5〜10cm)
─────────────
落ち葉・雑草・米ぬか(薄め)
─────────────
土(5〜10cm)
─────────────
落ち葉・雑草・米ぬか(薄め)
─────────────
土(5〜10cm)
─────────────
朽ち木・間伐材・木の枝(たっぷり)
【下(底)】
⚠️ 落ち葉・雑草の入れすぎに注意!
ぼくの失敗談ですが、落ち葉や雑草を大量に入れると分解が早く進み、土のかさが半分以下になることがあります。 「ふかふかにしよう」と思って入れすぎると、数ヶ月後に野菜の根が地表に露出してしまいます。
落ち葉・雑草は全体の2〜3割以内に抑えて、メインは太い木材にするのがコツです。
STEP 4:米ぬかを表面にまく
土の表面全体に米ぬかを薄くまきます(ひとつかみ〜ふたつかみ程度)。
米ぬかは糸状菌の活動を活性化させる栄養源になります。まきすぎると腐って悪臭が出るので少量で十分です。大量に米ぬかをまくと、固まって青かびが発生しちゃいます。
STEP 5:水をまいて1〜3ヶ月放置
全部積み終わったら全体に水をまき、あとは1〜3ヶ月放置します。
この間に糸状菌が自然に増殖します。準備完了のサインは:
- ✅ 土を掘ると白い糸のようなものが見える
- ✅ キノコが生えてくる(糸状菌が活発な証拠)
- ✅ 土がふかふかしている
このサインが出たら野菜の苗を植えるタイミングです。(見た事が無いキノコが生えてきたりしますが食べないでください(笑))
維持管理のポイント【一度作ったら基本ほったらかしでOK】
菌ちゃん農法の最大の特長は「耕さないこと」です。耕すと糸状菌のネットワークが壊れてしまいます。
| やること | やってはいけないこと |
|---|---|
| ✅ 土が乾いたら水やり | ❌ 深く耕す・掘り返す |
| ✅ 収穫後の根っこはそのまま土に残す | ❌ 化学肥料を入れる |
| ✅ 生ごみ・落ち葉を表面に置く | ❌ 除草剤を使う |
| ✅ 土のかさが減ったら土を足す | ❌ 農薬を使う |
生ごみは最高の追加資材です。 野菜くず・卵の殻・コーヒーかすをレイズドベッドの表面に置くだけで、自然に分解されて土になります。これをやり始めてから、ぼくの家のゴミ袋は約半分になりました。
よくある質問
Q. 糸状菌の白いものが出てきません。なぜ? A. 木材が乾きすぎているか、木材量が少ない可能性があります。水やりを増やし、木材を追加してみてください。また夏場は高温で菌が死ぬことがあるので、日よけをするのも効果的です。
Q. キノコが生えてきたけど大丈夫? A. 大丈夫どころか糸状菌が活発に育っているサインです。 むしろ歓迎すべきことです。
Q. 肥料は本当にゼロでいいの? A. 菌ちゃん農法が軌道に乗れば肥料は不要です。ただし最初の1年目は土づくりの途中なので、野菜の成長が遅い場合は少量の米ぬかを追加する程度でOKです。
Q. プランターでもできますか? A. できますが、レイズドベッドより木材を入れられる量が少ないため効果が出るまで時間がかかります。最低でも容量30L以上のプランターを使いましょう。
まとめ:菌ちゃん農法の土づくり5ステップ
STEP1: あぜ楽ガード3枚で枠を作る
STEP2: 底に太い朽ち木・間伐材をたっぷり敷く
STEP3: 土→落ち葉・雑草→土 を交互に積む(落ち葉は入れすぎ注意)
STEP4: 表面に米ぬかを薄くまく
STEP5: 水をまいて1〜3ヶ月放置 → 白い糸状菌が出たら完成
一度作ってしまえば、あとは耕さず・肥料なし・農薬なしで野菜が育ちます。ぼくは愛媛の自宅でこの方法を続けて、ナス・ピーマン・大根などを大量収穫できています。
次の記事では、このレイズドベッドで育てやすい野菜の種類と、季節別の植え付けスケジュールを紹介します。